物流の強みを生かして、アグリ事業に参入「日通ファーム株式会社」

山梨県北杜市
日通ファーム株式会社

 今月は、日通ファーム株式会社様をご紹介いたします。日通ファームの親会社である日本通運株式会社様は、2013年当時、特に地方においてつながりの深い「農業分野」の発展に貢献しうるような、新しい取り組みを模索しておられました。そして、農業分野をより深く理解するために自ら「生産」にチャレンジすることになり、どのような生産方式が良いかを比較検討されたそうです。その結果、企業が安定して行うことができ、なおかつ採算性確保が可能なものとして「太陽光利用型植物工場」を選択し、その中でも長年の経験をもつ三菱樹脂アグリドリーム社(現三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社)の、ナッパーランドと苗テラスを組み合わせたシステムを採用することになりました。

具体的な農場設立に当たっては、候補地となりそうな自治体をいくつも回り、企業誘致の実績が豊富で、気象条件・水・消費地アクセスもよい山梨県北杜市に決定されました。ハウスに関しては、TPP対策の「産地パワーアップ事業」に採択され、規模も1.2ヘクタールと大規模なものを計画し、特に地元の人を30名近く雇用し、地域の活性化に大きく貢献されています。

2016年の夏から造成工事を着工し、2017年9月に完成し、北杜市長をはじめ多くの来賓を招いて、竣工式を盛大に開催されました。

2017年8月から試験栽培を開始し、10月にはほぼ全面稼働されました。パクチーを主体にホウレンソウも栽培され、パクチーは大手会員制スーパーに販売開始しています。また、販路拡大のための営業活動に積極的に取り組んでおられます。

ハウス間口8m×10R×69m(第一農場)
間口8m×7R×93m(第二農場)
間口8m×2R×87m(機械、出荷調整等)  合計3,505坪
品 目 パクチー、ホウレンソウ
出荷調整 ハウス内
被覆材 フッ素フィルム
移動ベンチ 20.2m×240列 19.2m×25列   53ブロック
育苗 苗テラス 5段12棚4室
パート 29名
販売先 本文参照